和泉家の事情

□想い
2ページ/7ページ

勇哉を見送ると、再び眠りについた。

昨日なかなか寝付けず、やっと眠れた時には4時を過ぎていた。





「いい加減起きろよ」
寝起きには聞きたくない声が耳元でした。
わざと吐息を耳に吹き込んでいるのは見なくても分かる。
「もう夕方だぜ?」

見ると楽しそうな顔の敬汰。
「なんでお前がここにいるんだ」
言いながら、ダルい体を半分起こして時計を見る。
5時。ダルいはずだ。
昼飯も食わずに9時間近く寝てしまったらしい。

「勇哉は?」
部活は午前中だけのはずだ。居ない事を不思議に思って尋ねると、敬汰は悪びれずに答える。
「追い出した。ってか、アッチに帰らした」
アッチとは実家の事だろう。
「追い出す権利はお前にはないだろ?」
言うと、敬汰は俺を押し倒すように体を重ねて囁いた。
「勃ったまま熟睡してたくせに。勇哉の前で抜く気かよ?」
そのまま敬汰は俺の形を確かめるようになぞる。

全身が総毛立つ。
「触るな」
体全部てのし掛かかられて自由がきかない。

「オレが抜いてやるよ」
言うと敬汰はズボンと下着を一気に下げた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ