和泉家の事情

□拍手掲載SS置き場
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 《夢の中の出来事?》

オヤスミのキスを爽兄がしてくる。
最近毎晩交わす挨拶みたいなもの。
でも今日のはちょっと違う。
爽兄の舌が僕の口の中に潜り込んで来た。
それは合図。
今からするぞっていう爽兄からのサイン。
途端に震えてしまう体を爽兄が優しく撫でてくれる。
大丈夫だよって風に。
爽兄に撫でて貰うのは気持ち良くて好き。
ゆっくりパジャマを脱がされる。
その間も爽兄はいっぱいキスしながら体中を撫でてくれる。
ベッドの上で撫でられるとくすぐったいみたいな変な感じがするのはどうしてだろう。
『あ‥』
小さく声が漏れた場所を何度も撫でてくる。
睡魔と撫でられる気持ち良さでフワフワしてくる。
ツンツンって髪を引っ張られた。
『勇哉、寝ちゃダメだよ』
慌てたみたいな爽兄の声。
爽兄が慌てるとこってあんまり見たことない。
どんな顔してるのか見たかったけど瞼が重くて開かなかった。
『寝ちゃうなら好きにするからな』
眠りに落ちる瞬間そう言われたけど意味がよく分からなかった。
『ん‥ンん』
お尻の中で何かがもぞもぞ動いてる。
痛くないって事は夢なのかも。
いつもは痛くて苦しくて辛い行為。
大好きな爽兄だから我慢出来るけど、やっぱり我慢出来なくなって泣きながらヤメテってお願いしてしまう。
それがこんなに気持ち良いなんて絶対夢だ。
『気持ち良い?』
そう尋ねてくる爽兄の声も嬉しそうで僕も嬉しくなる。
『うん、いっぱいしよ?』
いつもは僕が痛がって泣くから爽兄も我慢してる筈で。
今なら爽兄をいっぱい気持ち良くしてあげられるって思った。
『どこでそんな可愛いセリフを覚えて来たんだ。
手加減出来なくなるぞ?』
困ったような爽兄の声に満足して僕は襲ってくる深い眠りの波に身を任せた。



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