和泉家の事情

□キスの意味
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「アッ‥ンッ‥‥爽‥にぃ‥」
クチュクチュと粘着質な音の間に漏れ聞こえる勇哉の喘ぎ声。
潤んだ瞳に目を奪われながら俺はゆっくり勇哉の中に自身を埋め込んでいく‥

その瞬間、目が覚めた。
額にうっすらと汗をかいていた。
「なんつー夢だよ」汗を拭いながら横に視線を移すと、あどけない寝顔があった。
一人暮らしのつもりで買ったベッドを今は二人で使っている。
身長180cm近い俺が、一人で使っても狭さを感じるシングルベッド。
それを150cmと小柄とは言え弟と一緒に使うのは部屋が狭いから‥。
とは建て前の言い訳。ただ単に俺がそうしたかったからだ。
勇哉に俺と密着する事に慣れさせる為でもある。
そんな思惑に気付きもせず、根っから甘えたの勇哉は喜んで受け入れ、同居開始からずっと続いている。
信頼されてるって事だがなんか複雑。

俺は静かに起き上がり自分の下半身を見て溜め息をついた。しっかり勃起してやがる。サイアク‥
三日前、勇哉とキスをしてから俺の下半身は疼きっぱなしだ。
キスと言っても、軽く唇が触れた程度。12歳の勇哉にいきなりディープは無理だと必死に理性を保ったのだが、それ以来俺は欲求不満状態だ。
あの柔らかな感触が記憶から薄れる事はない。
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