その瞳に映るモノ
□第一話
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所変わって二階の一室ー…
「銀時…起きろ。」
土方はベットの横に膝立ちになって、今だ夢の世界にいる銀時を起こしている。
「んー…」
「銀ー…」
手を伸ばして、布団をどけようとした瞬間ー…
「っ!!」
ぐいっ、と銀時の手に引っ張られ、布団の中へと引き込まれてしまった。
「おはよ、トシ。」
「おはよう、銀時。で?何で俺の上に乗ってんだ?」
「ん?可愛いトシと朝から一発ー…」
「黙れ、変態ィィィ!!!」
「って…何か金時の香水の臭いがするんだけどー…」
怒鳴られつつも、土方の肩口に顔を埋めていた銀時だったが、ふと嫌な臭いがして顔を歪める。
「…!」
「トォシィ…?」
「っ…」
急に低くなった銀時の声に土方はビクリと体を強張らせる。
「これ…」
土方を見ていた銀時の視線がある一点で止まった。
「な、に…?」
銀時が見付けたモノ。
それは先程金時がつけたキスマークだった。
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