短編
□★銀の蝶舞う夏の夜
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「喰っていいですか」
「死ぬか天パ」
土方の姿を見るなりそう言った俺に、土方は冷たい声で言い放った。
「冗談だって」
苦笑しながら言うと、土方は…。
「テメーが言うと冗談に聞こえねーんだよ」
はぁ、と溜め息を吐き、煙草に火をつけながらそう言った。
「で?何でお前はそんな可愛い格好してんの?」
大体予想はつくけど。
土方が自ら女装なんてする筈ない。
ということは、誰かに無理矢理させられたのだろう。
土方相手にそんな命知らずな真似が出来るのはー…、
「総悟に無理矢理着せられた。」
やっぱり。
いつもは邪魔ばかりしてくるドS王子にも今日は感謝だ。
「なぁ…、銀時?」
そんなことを考えていると土方がチラと俺の顔を見ながら、遠慮がちに…
「俺…変じゃ、ねぇ?」
と、尋ねてきた。
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