短編

□MISTAKE!!
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数分後ー…



バン!と教室のドアが開き、息を切らせた土方が入ってきた。


「ト、トシィィィ!!!!!」

その姿を見た途端、近藤は土方目がけて突進して行くが…


「寄るんじゃねェ、ゴリラァァァ!!!!!」


土方の前に立った志村妙に思いっきり殴られ、撃沈。


「ゴリラなんかが土方さんに触らないで下さるかしら?他の男子もね。」



無事に自分たちの前に姿を見せてくれた我等がマドンナ(男だが)に近藤同じく抱きつこうとしていた3Z男子だったが、にっこりと顔は笑っているのに目は全く笑っていないお妙を見て大人しく自分たちの席へ戻っていった。


「土方さん、おはようございます。今日はギリギリだったみたいだけど、寝坊でもしたのかしら?」


トボトボと自分の席に向かう男たちには目もくれず、お妙はにっこりと微笑みながら土方に話し掛ける。


「まぁな。」


土方が苦笑しながらそう答えたのと同時にチャイムが鳴った。



「チッ…」


折角いつも邪魔する男たちがいないのに、とお妙は小さく舌打ちした。


休み時間は土方の周りに近藤や沖田がいるし、昼休みには土方はふらりとどこかへ行ってしまうのだ。

そして放課後は、何故か担任と一緒にいるようだった。


つまり、お妙が土方と話せるのはこの朝の時間しかない。


それなのに、楽しい時間はあっという間に終わってしまった。



少し暗い表情をしていたからか、土方は不思議そうな顔をしながらお妙を見る。


「あ、お妙さん。さっきはありがとな。」


そしてふと、思い出したようにお礼を言ってきた。


「え?」


「近藤さん。あのまま体当たりされてたらさすがに受け止められなかったと思う。」


お妙さんが止めて(気絶させて)くれて、正直助かった。


ふわりと笑いながらそう言う土方を見て、お妙はこれからも土方を守ろうと心に誓ったのだった…



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