短編

□★そんな日の夜
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「…もしかして、君ヒジカタくん?」


銀時そっくりな男の容姿に釘付けになっていると、男はこれまた銀時にそっくりな声で俺の名前を呼んだ。


「…だ、れ…」


「あ、俺?俺は銀時の双子の兄で坂田金時ってーの。」


その男ー…坂田金時の言ったことが一瞬理解出来なくて、俺はしばらく固まった。



「双子の、お兄、さん…?」


「そう。金時って呼んでね。」



数分後、俺がやっと声を発すると金時と名乗る男はニッコリと笑い、そう言った。





「ところで、ヒジカタ君はこんなとこで何やってんの?」



「あ、銀時…いなくて…」


まだ銀時に双子の兄がいたことに戸惑っていて、俺は途切れ途切れになりながらも答えた。


「ふーん…なら、中で待つ?」


「え…?」


「俺合鍵持ってるから。ね?」


「え、あ、はぁ…」



…だからかもしれない。


頭が混乱していたから、この時金時さんが妖しい笑みを浮かべていたことに俺は気付けなかった。




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