短編
□KISS me please
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「早く起きねーと、神楽に朝飯全部食われんぞ?」
「やだ…」
「だったら起きろ。」
「んー…トシがちゅーしてくれたら起きる…」
布団から手を伸ばしてくる銀時。
すると土方は…
「はぁ…ったく、しょーがねーなぁ…」
小さく溜め息をついて、
「トシー…」
「さっさと起きろっつってんだろーが、クソ天パァァァ!!!!!」
ズドッ!!!と、愛刀を銀時の枕元に突き刺した。
「ぎゃぁぁぁ!!!!!」
銀時は持ち前の反射神経で何とか避けたが、あと少し逃げるのが遅ければ顔のど真ん中に真剣が突き刺さっていただろう。
「…やっと起きたか。」
「いやいやいや!!起きたか、じゃねーよ!!!もう少しで銀さん死んじゃうとこだったんだけどォ!!?」
「ふざけたこと吐かすからだ。」
「ふざけたことって、おはようのちゅー?」
「そ、そうだ…」
ずいっ、と近付いてきた銀時に土方は後退る。
「何でー?新婚さんなら当たり前じゃん。」
そうなのだ。
実はこの2人は新婚さんなのである。
新婚といっても、男同士なので実際に籍を入れた訳でも、結婚式を上げた訳でもない。
しかし親しい者たちには祝福?され、今は銀時、土方、神楽の3人で万事屋で暮らしていた。
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