愛色

□第一話
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俺、坂田金時が彼、土方十四郎に出会ったのは数ヶ月前だ。



仕事を終えていつものように朝帰宅していると、自宅への近道である細い路地から血の臭いがした。



ここ歌舞伎町では別に珍しいことじゃない。



面倒事に巻き込まれるのは御免だったが、この路地を通れば自宅へ着くのが10分早い。



仕事終わりで疲れきっている俺は、10分だろうが1分だろうが、一刻も早く家へ帰りたかった。




例え誰がどうなっていようと、無視すればいい。



そう自分に言い聞かせ、俺はその路地を進むことを選んだ。







先へ進むにつれて、血の臭いが酷くなっていく。




こりゃあ相当酷ェな…



この臭いからして、血を流しているのは一人だけではないだろう。



恐らくは5、6人。



そんなことを考えていると、前方からバキッ、という音と怒鳴り声が聞こえた。




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