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私は幻虎

傷ついた彼らを見守る者

見守ることしか出来ない無能な虎

戦い傷つき、涙する彼らを
せめて私が持つ両の銀の眼で

暗闇に輝く月のように

優しく彼らを癒すことが出来たなら…

独りじゃないよと、彼らに語りかけることが出来たなら…

私は彼らのなかに"私"を見付け、存在を許されるものになるのだろうか

絶望という闇のなかで座り込む私も……再び、"彼ら"という希望へと歩み寄ることが許されるのなら…

色を失った私の眼に彼らの色を灯すことが出来たなら…

今度は私が命懸けで彼らを護り続けると誓おう

彼らの道行きの幸福を祈る


……私は銀眼の幻虎







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