х短篇:小説х
□日常の中で
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此処は火影室‥
今は上忍となったネジが任務依頼を受けていた
下忍の頃とは異なり違う面子で任務を遂行することが殆んどだ
「──‥以上だ。‥‥何か質問は?」
「ありません。」
「よし。下がって良いぞ。」
「はい。失礼しました。」
軽く一礼をして部屋を出る
「‥‥ふ‥」
火影室を後に廊下を歩きながら溜息を吐いた所で声が掛る
「よぉ、ネジ!」
「‥久しぶりだな。」
「!‥‥キバにシノか‥」
ネジは廊下の向こうから歩いてくる二人に視線を向ける
「‥‥任務か?」
「あぁ。と云っても‥‥簡単なものだからな、二日もあれば終わるだろう。上手くいけば‥な。」
「そうか。油断は禁物だ‥気を抜くな。」
「あぁ‥」
シノと目を合わせると頷きながら言葉を返す
そんな二人のやり取りを見ていたキバがネジに話し掛ける
「んな事よりよ、ネジ。」
「‥‥何だ?」
ネジがシノからキバへと視線を移す
「テンテンのこと‥ちゃんと構ってやってんのか?」
口端でニッと笑いながら問うキバにネジはグッと返答に詰まる
「──‥ッ;‥‥構いたいのだが‥時間が無い。最近は会ってもいない‥‥テンテンも今は中忍だしな‥互いに多忙なのは分かっているつもりだが‥」
段々と沈んでいき何やら呟いている
「‥‥。まぁ、上忍ともなれば当然だろう。」
その光景を見て暫しの沈黙の後、シノが話し掛ける
そこで、キバが何かを思い出したように小さく唸る
「そーだけどよ。あんまり放っておくと浮気でもされんじゃねーかと思ってよ。」
「Σなッ!!──‥テンテンはそんな事はしない!!」
それに素早い反応を見せるネジに二人が宥める
「お前がそこまで取り乱す必要はない‥‥何故なら、これは事実ではなく例え話だからだ。」
「そーそー。」
「‥‥‥;」
落ち着きを取り戻し始めたネジにキバが余計な一言
「でも、もう遅かったりしてな。」
「!?──‥どういう事だ!!」
「この間、知らねー男と話してたしな。それも楽しそーに。」
今にも掴みかかんばかりの勢いでキバを問い詰める
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