х短篇:小説х

□夏といえば‥?
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只今、夏真盛の昼時…



木ノ葉の里の五代目火影である綱手は執務室にいた



その表情には明らかな不快感が現れている


同じく部屋内で書類整理に追われているシズネに話し掛ける





「シズネ…。」


「はい?何ですか、綱手様。」


「暑い。」


「そりゃあ、暑いですよ。夏ですからね。そんな事より仕事してください!」


「やる気が出ないんだよ、こう暑くちゃな。」


「誰だってそうなんですから、我慢して下さい。」





再び、口を開き文句を言おうとした

その時





コンコンと執務室の戸が叩かれた





「誰ですかね?どうぞー。」





ガチャリと音がしてドアが開く





「ッと、失礼…しまーす。」


「早く歩け。」


「分かってるわよ。前が見えないんだから、仕方ないでしょ;」





腕に限界まで書類を抱き、フラフラと危なっかしい足取りで机に近付くテンテン

と、後ろから同じく書類を抱えたネジがスタスタと平然と歩いてくる





「テンテンにネジか。」


「ご苦労様ですー。」





ドサッ、と机の上に持っていた書類を置く





「んしょっと!コレ届けるようにイズモさんとコテツさんに頼まれたんですよ。お二人とも忙しそうでしたよ。五代目がどうのこうのって…。」


「テンテン、口止めされていなかったか…?」


「綱手様には無効よ。」


「………;」





平然と答えるテンテンに後で怒鳴られるイズモとコテツの二人の姿が脳裏に鮮明に浮かび上がったネジは同情を覚えた





「彼奴等…後で見ていろ……それにしても、また仕事…か。ガイとリーはどうした?」





二人に対する怒りを小さく呟いた後で溜息を吐きうんざりとした表情で書類を見る綱手


そこで何時もの煩い二人がいない事に気付き半ばどうでも良さげに尋ねる





「二人で組み手やってます。演習場で。見てられなかったので私達は此処に来ました。」





暑苦しくて、と付け加えた


そして綱手に声を掛ける





「綱手様?もしかして具合でも悪いんですか?」



「暑くてバテてただけですよ。」





心配ないです、と苦笑混じりにシズネが答える





「そうですか……まぁ、確かにこう暑くてはバテますよね。」







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