LonG

□さよならエトセトラ
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「……って此処何処だよ」

目を開けると雪国でした…ではなく、目を開けると真っ白な部屋の中に居た。

「えーっと…俺って飛び下り自殺して死んだんだよ、な?」
少し前に自分がした事を思い出し、緑は首を傾げた。
何故自分が知らない場所に居るのか、そして何故死んでいないのか。

「ま、なんでもいいや。此処から離れないと」
思う事は沢山有ったが、兎に角緑は此処から離れる事にした。


カツン、


「え…?」
緑が一歩足を踏み出す前、何処からか足音が聞こえてきた。
バッと音が聞こえた方を見ると、そこは緑の後だった。

「な?!あんた誰!?…ってか」
緑の後に居たのは白銀色の髪を持った人だった。
髪色から普通の人と違うが、瞳は更に違う。
アルビノ。そう思うかもしれないが、彼には更に更に違った所が有る。

それは、"耳"
耳といっても、顔の横に生えてる耳では無い。
その耳は頭の上に生えていた。

白い兎の耳。それが一番、彼を人間離れの姿にさせる原因である。

「(あれって…本物?)」

ジッと白銀髪の青年の頭を凝視する緑。
その視線には遠慮が無い。

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