小説

□17話 動物園の最強の子達
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相変わらず、攻撃態勢のままでピョンピョンと飛びながら、柚香子を追いかけてる赤いグローブをしたカンガルー。
そんなカンガルーに追われつつも、走り続ける柚香子。

「ち、ちーくん・・・!!」
「えっ?どうしたの?」

やっとの思いで目的地へと着いた柚香子とアニキ。
柚香子は足を止め、ハァハァと息を整える。
遥はそっと背中をさすってやる。

「オイ、暁。柚香子に武器を作ってやれ。」
「はいッス!・・・遥の姉(アネ)さん!!」
「うん!」
「へ?武器?作る?」

二匹と一人の会話の意味が理解出来ていない柚香子。
遥と暁は、手を合わせて目をつぶる。

「暁の能力は“発明”なんだ。」
「あ、それで武器。」

遥と暁の様子をジッと見る柚香子とアニキ。
時々、チラッとカンガルーとパンダに目をやるが、少し離れた場所で停止している。
攻撃してくる様子はない。

「「出来た(ッス)!!」」

遥と暁の完成を知らせる声。
遥の頭の上に乗る暁。
武器は遥が握っている。
それに目をやる柚香子とアニキ。

「・・・これ?」

疑問を浮かべる柚香子に、遥と暁は自信満々に頷いた。
遥の手にあったのは・・・。





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