小説

□11話 週明けは修学旅行
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「クロォ〜ッ!!」
「だいッ!どうした?アニキにでも苛められたか!?」
「違うのッ!ゆ・・・由稀が・・・!!」

それは、一匹のイヌのぬいぐるみの勘違いの一言から始まった。

「由稀がどうしたんだ?」

ある暖かい陽の差す朝。
だいは、泣きながら屋上にいるクロの所に行った。
クロは訳が分からないまま、ただだいを抱きしめてあやす事しか出来なかった。

「由稀・・・由稀がぁ!」
「あら、お二人さん。朝からラブラブねvv」
「だいくん・・・どうしたの?」
「おうおう、犬ッコロ!オレ様のクロに泣きついてんじゃねぇ!!」
「だいの兄(アニ)さん、どうしたんスか?」

続々と屋上に集まるぬいぐるみ達。
泣き止む気配を見せないだい。

「由稀がッ!由稀がッ!!」
「だい、ちゃんと言え!!由稀がどうしたんだ?」
「由稀が家出しちゃうッ!わーーーんッ!!」
「「「「「はぁ?(えぇッ?)」」」」」

クロに抱かれたまま、大泣きするだい。
話しを聞くのは困難だと思ったクロ達は、だいが落ち着くまで待つことにした。





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