小説

□07話 学園祭
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夏の暑さもどこへやら。
九月に入って早々、文化と体育を合同した学園祭が始まった。

「由稀。今日は何かあるの?」

鞄から顔を出し、由稀菜に訪ねるだい。
今は部室。
周りには誰も居ない。

「うん。今日から学園祭なんだよ?!」
「がくえんさい?」
「文化祭っていうのと体育祭っていうのをまとめて学園祭っていうの。」
「ぶんかさい?たいいくさい?」

意味が分からない、と言っているように、首を横に曲げるだい。
そんなだいを見て由稀菜は苦笑いをする。

「まぁ、見れば分かるよ!」

そう言いながら、由稀菜はマスコットやビーズで作られたキーホルダーを机の上に置いていく。

「ねぇ。今は何をしてるの?」

その行動に不思議がるだい。
由稀菜はそのままだいの質問に答えた。

「今日と明日は文化祭で、明日披露する展示物を点検中!!」

ん〜、と呟きながら展示物を見る由稀菜。
そして、作業が終わったのか、よっしと呟いた。

「だい。こっちに移ってくれる?」

だいの方に近づき、だいの前に紙袋を出す。
白色の和風柄の紙袋。

「何?これ。」
「文化祭が何か知りたいでしょ?静かに出来るなら連れてってあげる。」
「ホント!?約束する!!」
「そ。なら、クロたちにも言わなきゃね。3組に行こ?!」
「うん!」
だいは、鞄から紙袋に移り、由稀菜は部室を出た。





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