小説

□22話 修学旅行最後の夜
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「っしゃー!あがり!」
「・・・うそぉ。」
「由稀ちゃん、これで三敗だね。」

一勝負にかかる時間が10分前後と、なんとも早々と終わってしまったので、由稀菜たちは何回もしていた。
初戦は、乃莉香、柚香子、里奈、由稀菜の順であがり。
二回戦は、里奈、乃莉香、柚香子、由稀菜の順。
先刻終わった三回戦は、柚香子、乃莉香、里奈、由稀菜の順。

「じゃんけんで全ての運を使い果たしたんだよ。」
「ダメじゃん、由稀。」

トランプをまとめながら言う由稀菜。
トランプを集め終え、チラッと時計を見る。

「あ。」

由稀菜は声を上げる。
三人とぬいぐるみたちは由稀菜を見た。

「就寝時間、5分前。」

バッと時計を見る柚香子と乃莉香。

「あー・・・ホントだ。」

のん気な声を出す里奈。
そんな里奈とは裏腹に、柚香子と乃莉香はあせりながらベットから下りた。

「みつ。」
「アニキ。」
「「帰るよ!!」」

それぞれのパートナーを腕の中に入れ、部屋から出る二人。
由稀菜と里奈はそれぞれのパートナーを腕の中に入れ、二人を見送るためにドアの方に近付いた。

「じゃあ、また明日ね?」
「うん。」
「じゃあね?!」
「おやすみ。」

四人は手を振り合い別れた。
柚香子と乃莉香が帰った後は、由稀菜も里奈もすぐに寝た。
そして、つられるように、だいとクロとロウもすぐに夢の中へと入っていったのだ。





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20081214
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