小説

□22話 修学旅行最後の夜
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「・・・ハァ。」

湯船に浸かり、体操座りをして溜息を吐く由稀菜。
どうしても先刻の事が頭から離れないようだ。
そんな時、ドアをノックする音が聞えてきた。
そっちに目をやれば、見慣れたシルエット。

「由稀、僕。・・・入って良い?」
「・・・うん。」

由稀菜の了解を得て、中に入るだい。
バスタブの上まで登り、湯船に浸かる。

「由稀とお風呂に入るの久しぶり!」
「フフッ。だね!」

再びシーンと静まり返る。
そして、だいが口を開く。

「ねぇ、由稀。あんまり気にしちゃダメだよ?」
「・・・え?」
「自己嫌悪しすぎちゃダメ。」
「・・・伝わっちゃった?」
「うん。」
「そっ、か。」
「僕でよかったら話し聞くから。・・・僕達、パートナーでしょ?」
「・・・うん!」

笑顔をだいに向ける由稀菜。
その笑顔を見て安心しただいは、由稀菜に近付いた。

「久しぶりに洗ってあげるよ、だい!」
「うん!!」

その後、お風呂場からは楽しい声が聞えてきたそうな。
その声を聞いて、里奈とクロとロウは安心した。





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