小説
□22話 修学旅行最後の夜
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「お前、行ったら腹が更に出るやろ?お前は女のくせしてすぐがっつくからなぁ・・・。」
「・・・へ?」
「親切心や!お前の体重がこれ以上増えんようにな!!」
アハハと笑うロウ。
真剣な顔をするからどんな事かと思ってみれば・・・。
由稀菜の中にふつふつと怒りがこみ上げてきた。
「ローウー!!」
「な、何や・・・。」
「大きなお世話よ、アホー!!!」
ロウを洗面所の外に思いっきり蹴飛ばし、バンッと力強く扉を閉めた。
蹴飛ばされたロウは、洗面所の入り口の正面にあるクローゼットに直撃した。
その様子を苦笑いしながら見ていた里奈とクロとだいだった。
「何よ、もう・・・。」
鏡に映る自分を見て、顔を強張らせる。
ロウが目を反らした時、一瞬だけだったが友達の中・・・パーティーをするメンバーの中に敵がいるのでは、と思ってしまった由稀菜。
4人とも、由稀菜ととても仲が良い。
・・・それなのに。
「私、アホだ・・・。」
下を向き、声を出さないように涙を流した。
そして、それから少しの間涙を流し、由稀菜はお風呂場に入った。
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