【cool,boy】No.1
□【波乱の幕開け】
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別室のスタジオでは、別のタレントが取材を受けていた。
そのタレントとは…
「真利亜ちゃん。知ってる?光が107号室で取材受けてるんですって…」
「えっ!?」
…岡崎真利亜だった。
真利亜は今、インタビューの姿を写真に撮るためにメイク直しをしていた…
その時メイク担当の柳から、思いもよらない情報をもらって、真利亜は心の中で喜ぶ。
「あ…そっかあ…光君 歌手デビューするって聞いたもの…それで取材なんだ〜」
(光君が近くに?…チャンスだわ!)
「え…光 歌手デビューするの?」
「うん。今秋頃…って聞いたわ…」
「わあ〜 じゃ フラワーの常連になるかもしれないわね。」
「柳さん…真利亜…光君に飲み物の差し入れしたいの……ちよっと休憩にして欲しいんだけど…ダメ?」
真利亜が可愛く言えば、たいていの人物は騙される。
「クスクス…わかったわ。じゃ…少し休憩にしましよう。…私から関さんに言っておくわ。」
岡崎真利亜が光を好きなことは、何となく周知の事実となっていて みな真利亜の味方になって応援しようとする。
「わあい♪ 柳さん大〜好き♪♪」
真利亜は喜々として、鞄から財布をとり スタジオから出て行った。