【cool,boy】No.1
□『…イベントで…』
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会場が開門され、たくさんのお客が流れ込んで来る。
少しでも前の場所をとるために…
玲の控え室では、着々と支度が調ってゆく。
「……」
速水は心配そうに玲を見つめていて、その顔が玲の鏡に写り込んでいる。
「…速水さん…なにをそんなに心配しているの?」
「え…」
「凄い心配そうな顔をしているよ?」
「あ…いや…泣いて倒れてしまったから…心配です。」
「もう大丈夫だよ…ありがとう。」
「は…はい…」
(そう…ですね…)
コン コン
「光…」
速水はイベント会場の袖へと向かった。