【cool,boy】No.1


□『それぞれの想い…』
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もうじき5月になる頃…トワイライト事務所にビッグニュースが飛び込んで来た。

会議室には 雅樹 玲 速水の3人が集まっていた。

「…それは本当ですか?」

「ああ…スポンサーの合意も得られた…100%本決まりと思ってくれていい…」

「光…凄いじゃないか…映画の主演だなんて…」

まだ 呆然としている光の肩を叩きながら、速水が言った。

「……」

(主演映画…俺の?)


先日の『サンクス』のドラマ撮影の時、田辺監督の友人の映画監督・森崎龍之介が遊びにきていた時 …偶然光の演技に目を止め 自身が手がけようとしていた映画の主役に抜擢してきたのだ。


「映画といっても まだまだ先の話しだ…なにせ何を撮るかも決まってないんだから…」

「は?」

速水が驚いた顔をする。


「監督が『森崎龍之介氏』で原作&脚本が『桐山光彦氏』でスポンサーが『ヴィジュアル・セレニティ』…主演が『光』で…製作開始が1年後くらい…としか決まってないんだよ…」


「そうなんですか…」

「速水…光のデビューを急ぐぞ…名前を売っておく必要があるからな…」

「はい…わかりました。」

「上手くいけば映画の主題歌を歌わせてもらえるかもしれないからな…光 頑張ってくれよ。」

「はい。」

玲は、歌手デビューしたかった光を思い、頑張ろうと胸に秘めた…



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