復活夢
□掻き毟られた螢
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日本某所。
並森地下ボンゴアジト。
モニタールーム。
画面に様々なアングルからの地上が映し出されている。
どこかに異状はないか、探っているジャンニ−ニ。
忙しなく指がキーを弾く。
その手が突然止まった。
「ルイさん宛に緊急信号が届いてます!どうしましょう」
「繋げてくれ、ジャンニーニ」
部屋にはリボーン、ジャンニーニ、ルイ、それとルイの部下。
そして珍しく入江が顔を出していた。
モニターの一部が砂嵐を映し、数秒の間を空けて映像が流れる。
『Dr.ルイかっ!?医者が足りないんだっ、至急来てもらいたい!』
「現場状況を詳しく」
『ミルフィオーレと交戦中!重傷者4割、負傷者は恐らく8割以上!!』
電波がすこぶる悪いのだろう。
時折、電波障害特有のノイズが混じる。
ノイズフィルターもその役割を果たしてはいない。
『敵は医者を最初に潰し、こちらの戦力を弱化させる気かと!』
「何故っ、撤退しないんですかっ!?」
「ジャンニーニは黙ってろ」
爆音。呻吟。怒声。
いずれも止む気配はなし。
相手が固唾を呑んでこちらの返答を待っている。
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