復活夢

□まるで我が物顔で
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「何だ」

「家庭教師ってことは暫くこっちにいるんだろ」

「そのつもりだ」

「だったら、十代目のお宅に泊まることはこのオレが許さねぇ」





横で綱吉が焦った声音で彼の名を呼ぶも反応することはなく。





「泊まるんならオレん家にしやがれ!」

「?何故」

「十代目に何を仕出かすかわかんねぇからな」

「そうか。だが、泊まるところは既に決まっている」

「っなら、良い!」





言い切った顔はどこか誇らしげだ。
まるで任務を一人でやり切ったかの如く。


しかし湊は獄寺など相手にせず再度綱吉とプリントに向かった。
この動作に収まりかけていた怒りが再び爆発しそうになるのを抑えるのに苦労したとか。













翌日の正午過ぎ。今日は休日。
この部屋の住人獄寺がようやっと起床した。
眠い目を擦りながらリビングに入ると見知った後ろ姿。


ちなみに獄寺は一人暮らし。
振り返った外人は嫌というほど知っている。
というより昨日会ったばかりだ。





「邪魔している、獄寺氏」

「ああ…って何でお前が居んだよっ!」

「寝る場所が無くてな」

「鍵はちゃんと掛けてたんだぞ!」

「そこらほら、ゴニョゴニョと」





どうやらピッキングしたようだ。
シレッと言う辺りが彼らしい。
不法侵入を冒した彼は呑気にもコーヒーを啜ってテレビを付けている。
この家の持ち主を差し置いて何をしているんだコイツは。







まるでが物顔で

-ここの主はオレだっ-






(って、昨日は寝るとこあるって言ってただろうが!!)

(ああ。手違いで取れてなかった)
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