オス受け長編創作

□未来を望む声8
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未来を望む声8




2人は互いの愛を確かめ合った後、今日の事について話していた。

「この惑星の人間は生きる希望を失っている」

オスカーが言う。
だが、そんな事はこの惑星の現状を見ればすぐに分かる事だった。

「…老人達と何かあったのか?」
「ああ」

オスカーは言葉短く答える。
そして、今日の事を話し始めた。



「すみません長老、熱を冷ます薬を探しているのですが、どこかに医師はいませんでしょうか?」

タバサの熱を下げる為の薬を探すために長老に会った。

「…何の為に入り用なのでしょうかのぅ…」

オスカーは思う「熱を下げるために決まっているだろう」と。
他に何の用途があるだろうか。

「この付近に熱で苦しむ少女を見つけまして、是非薬を頂きたいと」
「そうですか…」

その後が続かなかった。
一人の少女が苦しんでいると言うのに、何もしないつもりなのか。

「長老」
「何故助けようとなどするんじゃ…」

オスカーの言葉を遮りながら問い掛ける。
意味が分からなかった。
助けるのに理由がいちいち必要なのか?
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