オス受け長編創作

□未来を望む声1
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未来を望む声


それは突然の呼び出しだった。
呼び出されたのはオスカー、呼び出したのはディアとパスハの2人。
オスカーは何とも表現のしようのない不安に駆られていた。
会ったときのディアの顔が何時になく神妙だったからだ。
笑顔ではあったが、オスカーにはわかる、それが作られた笑いだという事が。
いつも笑顔を絶やさないディアの見せた悲しげな瞳が事の重大さを物語っていた。

王立研究院の扉の前に立ったオスカーは「ふぅ…」と一つ大きな深呼吸をし、意を決して中に入る。
中には、宇宙のデータが映し出されたモニターが多数あり、研究員達も慌ただしく走り回っていた。
やはり、オスカーの不安は的中したようだ。
普段の王立研究院は、これほど騒がしくはない。
機械音やキーボード入力音など、いつもはその程度で、データを見るのにも集中出来る程の静かさなのだが。

「オスカー様…!こちらへ!」

一人の研究員がオスカーに気がつき、誘導する。
その研究員からも、焦りの表情が見受けられた。
オスカーは、研究員の事を普段クールなインテリの集団だと思っていたので、意外ではあった。

(ちゃんと血は流れているようだな…)

そんな思いを今はただただ胸の中に収める。

研究院の奥にまた扉があった。
その扉が開き、同行していた研究員が「オスカー様をお連れ致しました!」と中に居る人物に報告する。

「お待ちしておりました、オスカー様」
同行していた研究員は、頭を下げて、自らの持ち場に戻っていった。
そしてオスカーは中へ入る。
中には2人の研究員、パスハ、ディア、そしてカティスの姿があった。
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