オス受け長編創作

□Winter Dream 1
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Winter Dream 1




軽快な足取りで聖殿を歩く男がいる。
見かけるとメイド達が一瞬でも振り返ってでも見てしまうその男こそ、オスカーその人である。
いつもなら声を掛けたりもするのだが、今日は目配せする程度だ。
手には荷物を抱え、元々歩くのが早い彼がより早足で意気揚々と目的地へと歩む。

ダンッ!

大きく足を鳴らしオスカーはある扉の前で足を止めた。
目的地にたどり着いたようだ。

「フッ…俺の勝ちだぜ、カティス」

オスカーはさっきの勢いそのままにかの者がいる執務室の扉を開けた。


部屋の中にはカティスがいた。
執務室の机に向かってはいるが、仕事をしている様子はない。
それどころか、ニヤリと笑っている所からすると、彼もオスカーを待っていたようだ。

「ふーん、逃げずに来たか」

カティスはニヤリとした表情を崩さず、オスカーを挑発するような言葉を投げかける。

「逃げる?そっちこそ逃げ場をなくしたネズミだろう?…吠え面かくなよ?」

2人とも互いを挑発し合うと、オスカーは手に持っていたモノを、そしてカティスは机の下に隠してあったものを勢いよく見せつけあった。


『俺達は こ こ に 行 く ん だ !』
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