「……まさか」
こんな程度で酔うとは思わなかった。

「ん〜、気持ちいい〜。」
もぞもぞと手探りで将士の手を掴むと頬に充てた。
ことの成り行きで酒を呑んだのだが、ちょっとのつもりが大量に摂取。

今に至る訳で。
(大体酒呑める年齢じゃないし)
今更そう突っ込んでも時既に遅し。
これ見よがしに今度は膝に乗ってきた。
「将士君〜?」
仰向けになって将士を見上げる目は甘えのオーラが漂っている。

「はぁ〜。もうこのまま寝て良いよ。」
少し目線を逸らしつつ、優しく手で頬を撫でてやると
「将士君も〜一緒に………」
ニヘラ と笑った後眠りについた。
男にとっては生殺しのこの状況。崩れかける理性を保ちながらも、その愛らしい唇に自分の唇を重ねた。



「…さて、この状況をどうしょう。」
そう言って苦笑しながらもこの幸せの時間を楽しんだ。


【姫神鬼神物語】より 将士
END






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