Straw Berry
□愛妻弁当
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好きな人には、愛の込もった手料理を…
【愛妻弁当】
「一護の玉子焼き旨そ〜」
「俺、ウィンナーもらいっ」
「………」
「…〜っ!!いいかげんにしろっ!!」
穏やかだった、昼休み…美味しい楽しいランチタイム…一人の叫び声で、それは崩れていった…
「「へっ、何が?」」
「何が?って、さっきから人の弁当を横から食べて…俺のがなくなるだろ!!そもそも修兵は学年1コ上だろっ!!」
「パンだけじゃ足りねぇ」
「遊子チャンの弁当旨いんだもん!!それに、一護に会いたかったしv」
さっきから、俺の弁当を横から食べる赤い野良犬に、1コ年上の黒い野良犬…
マジで、邪魔しないでくれよ…
「俺は、冬獅郎と二人で食べたいの!!」
「飯は大勢で食べた方が旨いんだぞ〜あぁ、マジ遊子チャンの弁当旨い!!」
「そうそう。俺の腹は膨らむしな!!次は、唐揚げ」
「どっかいきやがれぇぇ」
「…馬鹿犬共め…」
俺は渾身の力を込め、弁当が乗っている机をマンガみたいに、ひっくり返した。
「あぁ〜俺の唐揚げ…」
「一護…自分が褒められないからって、腹たてるな」
そんな事をやっても、怯まない馬鹿犬共…
とうとう一護の地雷を踏んでしまった…
「ほら、そんなんだから女っぽく見えないんだ。遊子チャンみたく、綺麗な弁当でも作ってみてみ」
「そうだそうだ〜」
いつもは、一人な赤犬は仲間がいる事で強気になっている…
黒犬は、気にしてる事をストレートに発する…
そんな馬鹿共二人に対し俺は、ニッコリと微笑んだ。
「じゃ、恋次と修兵…俺が弁当作ってきたら食べてくれるか?」
「「食べるっ!!」」
『『やりっ!!一護の手作り弁当だぁ〜v』』
内心喜んでいる二人は一護が怒りから急に微笑みに変えるわけを知らない…
一護のその行動は、怒りを通り越しているのだ…
「〜はぁ…大馬鹿だ…」
「「生き残るんだな・のよ…」」
「楽しみっ」
そのわけを知っている人物達からは、哀れみな声と楽しむ声が発せられた。
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