Novel-Guilty 2
□永遠の蒼の下で(前編)
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自分はどうやらベッドに寝ていたらしい。
「儂の名はクリフ=アンダーソン。今日からお前の養父になる爺じゃ。…意味は解るかの?」
慌ててこくこくと頷けば穏やかな笑顔が返ってくる。この顔は、好きだと思った。精悍ではないが優しい輪郭。心の中で、教えてもらった相手の名前を反芻してみる。
クリフ=アンダーソン。今日から、僕の父。
とうさま。
………とうさま?
……………。
早く行くんだ、カイ!
───あはは、良いんだよ、マリア。
カイ。
そろそろ帰ろうか。
「…う、…う…っああああああああああああああああああああっ!!」
「……?!カイ!!」
「嫌だ!よ、寄るなあああああああああ!!」
絶叫を上げた自分を制止しようと伸ばされた手を払い除け、ベットから身を飛び下りさせる。視界に入ってきたドアに駆け寄りドアノブを捻ろうとするその前に、クリフが手首を捕まえてきた。
「嫌だ!!来るな!!来ないでよ!!殺さないで!殺さないで!!殺さないでぇぇええ!!!」