Novel-Pop'n music

□act 1. 始まりのうた
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歌おう。
私達は歌わなくてはいられない。
想いを言葉にして。
感情を音程に乗せて。
悲しみはリズムに。
喜びはテンポに。
チカラを声に変えて。

君に贈るうた。
始まりのうた。
恋心のうた。
激励のうた。

皆で、紡いでいこう?

君に贈る、
君の為の、
皆からのBe For U。
私だけのBe for you。















「紗耶──っ!ごめん!遅れちゃった?!」

「こらっ!」

ぱし、と良い音が鳴ったと思ったら突如額に衝撃が走り、私は咄嗟に片眼を瞑り額を押さえた。

「あれ?私やっぱり遅れちゃったー…?」

「違う!昨日決めた名前!アンタ早速忘れてるんだからもー…、ほら、思い出しなさい?」

「?えーと…、…………………………………………あ!!!そうだ!!名前決めたんだった!」

「漸く思い出したね」

ぽんと手を付き納得した私に紗耶は溜め息を吐きながら肯定する。

私、柏原夕陽。
Bis子。

紗耶、緑堂紗耶。
グリ子。

私達は、夢に向かって歩き出そうとしている。


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