Novel-Juvenile Talk

□この手に余らない命
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手に余る命なんてあるに決まってる。

じゃあ、ぼくのは?

手に余らない。










「だから、殺人なんて自殺とか他殺とか事故とかと変わんねぇっつの」

「命が失われる事に関してはその屁理屈は一理あるけど…それ、極端過ぎるよ。馬鹿かお前は。頭の調子を窺わざるを得ないね、人間失格」

「まぁ、調子なんてどうでも良い、どうでも良過ぎる単語は好きに窺っててくれ、欠陥製品。俺が議論したいのは言うまでもなく、…かはは、言ってるじゃんとかゆー突っ込みはなしな。お前がいけない事だと言っている殺人の事だ。先刻も言ったがな、欠陥製品。殺人なんて他の人間の死に方と変わらんっつーのよ。あらゆる意味で変わらんの。全ての意味で変わらんの。だって、ほら、皆「事実」じゃん。どう捉えようが事実じゃん」

だからと言って、殺人を自殺やら何やらと一緒にするのは、あまりにも非常識だ。周りが常に非常識、寧ろ非常識な事こそが常識になりつつあるぼくではあるのだが、命がなくなるという根本的に怖いものを常識とは勿の論言いたくない。言わない。


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