Novel-Guilty 2

□空の蒼、地上の黒
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貴方の冥福を祈るには。
空は蒼く、大地は黒い。




















ぱちぱちと、空気が燃える音がヤケに耳に響く。カイはうつらうつらとしていた意識をその小さい音で覚醒させ、直後に背後から近付いてくる気配に気付いた。

振り返れば、予想と違って歩いてくる男。

アレックス・ビジター。カイの率いる第一部隊の突撃隊員の一人で、カイよりは大人だが第一部隊では比較的若い世代の、少々小柄な男である。

若い。
という事は、聖騎士団の精鋭…重鎮よりは固っ苦しくなく、カイに接してくれるという訳だ。

「カイ様、お眠いのでしたら僕が変わりますよ?カイ様は確か二日続けて徹夜でしょう?幾ら久々の遠征だからって、目標の大型ギア集団とぶつかる前に無茶をしちゃ駄目ですよ!カイ様は我らの希望なんですから!」

「でも…皆の安全を守る上での夜番ですし…仮にも私、団長ですよ。怠ける訳にも参りません」

「う…で、でも…」


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