Novel-Guilty 2
□貴方の夢を私は見る
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「私は貴方になりたい。貴方みたいな強さがほしいのですよ、ソル」
「…俺はお前そのものを手に入れたいがな」
頬に手を添えられ、その擽ったさに眼を細める。ソルの端正な顔が私を見つめていた。
そう、その顔が、紛れもなくほしいのだ。
ソル。
私の、ソル。
貴方を私に下さい。
ねぇ。
「下さい───ソル」
自由になれる強さを。
私に下さい。
「…………どうしてなんだ?答えろ坊や」
「その姿で坊やって言わないで下さい…」
ソルの言葉にカイがげんなりと返事をする。否、外観的に物を言ってしまえば、カイの言葉にソルが突っ込んだ。
簡単に説明すると、中身が入れ替わっている。
ソルがカイの躰に。
カイがソルの躰に。
つまりこの場合、カイは自分の姿をしたソルから坊やと言われたのだ。
「…原因が解りません。ただ一緒に寝ていただけですのに…?」
「……………俺の姿って敬語似合わねぇな」
「…確かに…」
話が悉く脱線する。