Novel-Guilty 2
□女神の蒼
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あの女神以上の蒼を、俺は知らない。
俺を救う蒼。
皆を救う蒼。
女神の───蒼。
《ア・ジャンヌ》。
救ってくれて。
有難う。
何で、こんな事になっているのかが解らない。
ただいきなり氷に襲われて、躰が冷たくなって、俺は何かに攻撃された事だけを認識した。
ひやりとした感触。
氷の刃に切られた肌が、冷たい筈なのに熱い。
振り払おうともがいたけど、氷の追随者はまるで旦那の様にしつこくて、何より凄く凶悪で。
圧倒的に強くて。
ああ、叶わない。
強いよ。
俺、死ぬのかな?
すぐ諦めるのが俺の悪い癖。自分でも辟易しているけれど、どうにもならないのが癖な訳だし。
諦めなくちゃいけない場合と体質に、一番近い場所にいるのがこの俺。
諦めろ。
いつもの事だ。
どうせ、駄目だよ。
躰を包む冷たさと熱さと痛さが、そう告げる。
ああ、でも。
あの人に。
あの綺麗な人に。
会いたかったなぁ──。
「……アクセルッ!」