Novel-Guilty 2
□黒き英雄
1ページ/4ページ
君が誰を愛していようとも、それは構わない。
だって僕は君が好きで、それだけは事実だもの。
「……………うっわああああああああ!!!」
「っ?!坊や?!」
「…んー…?どうしたのですかぁぁあ…?」
「「お前は誰だ!!」」
ぼんやりと紡がれた声にソルとカイが一斉に突っ込む。そこに居たのは、カイにそっくり、否瓜二つな男だった。
因みに此処はカイの寝室である。カイは一人で寝ていた筈なのだが、いつの間にかソルとカイに似た男がベッドに入ってきていた。ソルがいるのは予想通りとして、問題はもう一人である。
「…んー…?僕ぅ…?僕はねぇ、カイの深層心理から生まれたもう一人のカイだよ。アメーバみたいだね、きゃはっ」
「私の姿できゃはって言うなぁああああ!」
「…何なんだぁ…?」
「そんな細かい所どうでも良いジャマイカ★」
「良くなぁぁい!!」
どうやらお調子者らしい黒カイ(服が黒っぽいので)は独特のテンションを待ち散らしながらカイの肩をぽんと叩く。