Novel-Guilty 2

□黒き英雄
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君が誰を愛していようとも、それは構わない。

だって僕は君が好きで、それだけは事実だもの。





「……………うっわああああああああ!!!」

「っ?!坊や?!」

「…んー…?どうしたのですかぁぁあ…?」

「「お前は誰だ!!」」

ぼんやりと紡がれた声にソルとカイが一斉に突っ込む。そこに居たのは、カイにそっくり、否瓜二つな男だった。

因みに此処はカイの寝室である。カイは一人で寝ていた筈なのだが、いつの間にかソルとカイに似た男がベッドに入ってきていた。ソルがいるのは予想通りとして、問題はもう一人である。

「…んー…?僕ぅ…?僕はねぇ、カイの深層心理から生まれたもう一人のカイだよ。アメーバみたいだね、きゃはっ」

「私の姿できゃはって言うなぁああああ!」

「…何なんだぁ…?」

「そんな細かい所どうでも良いジャマイカ★」

「良くなぁぁい!!」

どうやらお調子者らしい黒カイ(服が黒っぽいので)は独特のテンションを待ち散らしながらカイの肩をぽんと叩く。


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