Novel-Guilty 1

□真っ赤な服の…
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貴方と過ごせるこの一日に、感謝と愛情と一つのキスを。





サンタは作り話だと思っていたが、案外そうでもないらしい。窓から勝手気ままに侵入したサンタに、私は何故か怒る気も湧かず、そう思った。

「…何か、プレゼントでもくれるのですか?」

「おう」

プレゼント用に包装された、少し大きめの箱を無造作に手渡される。包装を丁寧に剥ぎ取り、蓋を開けてみれば。

赤い、ロングコート。

「…わ、あ」

まさか衣類を贈られるとは思いもせず、呆気にとられた言葉が洩れる。

「着てみても?」

「当たり前だろ」

にやりと笑われ、恐る恐る袖に腕を通してみる。心地良い重さとぬくもりが躰を包んだ。

「…似合ってんじゃねぇか。赤色も合うな」

誉められ、照れ臭さに頬を紅潮させる。俯きながら礼を言う私の腰を引き寄せ、長身のサンタが耳元で低く囁いた。


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