Novel-Guilty 1
□この世界に拡がる雄大に果敢な命
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この世界にどれ程の命があろうとも。
雄大で果敢なてめぇの命は必ず守ってやる。
「…んっ…」
きっと。
私は。
「カイ…カイ」
離れたくなかったのだと思う。この赤色から。
大好きだから。愛して病まないから。愛して止まないから。愛さなきゃいられない程にこの赤の世界の中にいたい。
例え私の世界が壊れても貴方さえいれば。
それだけで私の命は。
「…何…考えてんだ」
「いや…、倖せだなぁって…嬉しいのですよ」
貴方の腕の中にいられる事が、何よりも。全てを捨てて貴方に纏わりつける余裕が胸に暖かく澱み顔が綻ぶ。
倖せで。
倖せで。
倖せで。
心が溶ける。
溶けてしまう。
「…解ったから、そろそろ眠ろうぜ?今日は特に沢山歩いただろ」
「…嫌ー。もう少し甘えていたいのです」
言いながらソルの胸に擦り寄ってくるカイ。
「可愛い事言うな…寝かせてやらねぇぞ?」
「それも嫌。眠らなくては体力回復には辿り着けない所か体力削減に繋がり疲れてしまうよ」