Novel-Guilty 2
□眼を開けたら
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「だから嫌だったんだ。私は私が嫌いだ──何も出来ない癖に他人に縋るのだけは得意で──愚かなだけの存在で!」
「カイ」
「可哀想だ。貴方達が可哀想だ───可哀想でならない。不憫だと哀れむしかない。貴方達が何故こんな私の被害を…」
「カイ」
「だから、ソル、ソル、ソル、ソル──お願いだから、お願いだから…お願いだから、ソル…」
「カイ」
「……………っ」
「見放さない。ずっと、俺が傍にいてやる。
───眼を開けたら、俺がそこにいる様に。
お前も探せ。良いな」
───ソル、ねぇソル、
救われてたのは私の方だって、気付いてなかったでしょう?
有難う。
此処にいてくれて。
有難う、ソル。
fin.