書庫4

□In Paradism 闇夜百里
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「教えろ、銀時。一体何があったのだ!?」

清河の別邸から生垣を切り倒して脱出した銀時は、そのままアイドリングをして待っていた桂たちと合流して、とりあえず車を発進させた後はむっつりと黙り込んでいる。運転している桂がしつこく聞いたけれど、不機嫌そうな顔がますくます酷くなるだけで、考え込んだまま何も言おうとはしない。
高杉が呆れたように振り返って、煙管を玩びながら肩をすくめた。

「どーせトシに嫌がられたんだろォぜ」
「何!?本当なのか、銀時!?」
「クク、お前じゃ仕方ねぇかもなァ…俺が行っとけば良かったぜ」
「…ッ、てめェだってさんざトシには嫌がられてただろうがっ」
「何だ、本気で断られたんか?」

助手席から坂本が首を捻って後部座席を振り返った。むっつりと銀時がまた不機嫌になる。

「あー、もう、その通りですよ!!嫌がられて警備員呼ばれましたよ!!これで満足かてめェらっ」
「満足なわけあるがバァカ。それだったら力尽くで拉致ってこいや」
「俺はお前と違って紳士なの!!お前みたいに路地裏で立ったまま犯したりしないし、あのキレーな腹に一発めりこませるなんて出来ません!!」
「おんしがゆうたち説得力皆無じゃ」
「手刀にすればいいではないか」
「あー、もう、人がぐるぐる考え込んでんの分かっててまぜっかえすなてめェらは!!」

キィ、とばかりに髪をぐしゃぐしゃにかき回した銀時は、すとん、と肩を落として溜息をついた。
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