書庫4

□In Paradism 落花
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それからの日々はめまぐるしく過ぎた。
トシは清河の持つ別邸に囲われて、押し込まれている。邸内からの外出は行き先がどこであっても認められない。高い生垣が張り巡らされた邸内はどこか薄暗くて寂しかった。下女は居るし、最低限の口はきくが、清河に命じられているのだろう、みだりにトシに近づいてきたり親しく話しかけることはなかったし、他にも数人警備員が立っていていつもトシを監視しているのだった。

何よりトシが驚いたのは、清河の豹変だった。

今までは足だけにひどく執着し、時にはそのすらりとした足で虐げられることすら望んでいた男がいまや酷く高圧的になり、トシをいいように扱っているのである。それでも捕まえた魚にエサはやらないのかと思えば毎晩しつこいくらいに体を求めてくる。
それに一番思い込みが外れたのは、清川が他の男たちにトシの存在を知らせまいと思っていたことで――――――車の中でよく出来た運転手が遠回りをする間、さんざ喘がされたかと思いきや、別邸で待っていたのはトシも見知った数人の男たちであったのである。
そのまま引き倒され、犯されるトシを清河は杯を嘗めながら視姦した。以来、週に一度はそうした会合が行われている。
毎夜激しく揺さぶられ、週に一度はそうして蹂躙されていれば、体力の回復などままならない。トシがいつも目を覚ますのは昼過ぎである。そして酷いときには夜の訪れを待たない夕刻に既に跡の消えない体を開かれている。遊女屋に居たときよりもよっぽど遊女をやっているみたいだ、とトシは自嘲するしかなかった。
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