機動の書庫 二号舎

□甘えんぼ
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外は雨、いや、晴れだったんだよ?
さっきまでは、ね…。


アレルヤと刹那は、人気のない街中を急ぎ走っていた。
豪雨、スコールの雨に打たれ、二人の身体は温かさを失っていく。

「刹那!もうすぐホテルだから!!」

アレルヤが大声で叫べば、刹那は頷いた。
声すらも掻き消す雨に打たれながら、二人は宿泊するホテルへ急いだ。



「酷く濡れた…」
「刹那、はい、タオル」
「すまない…」

ホテルに着き、すぐ服を脱いだ。
滴るほどに水分を吸った服は、洗濯機の中。
二人は、裸。

「刹那は暖炉の前で温まってて。今、お風呂沸かすから」

腰にタオルを巻き、風呂場へと消えるアレルヤ。
刹那は、何も言わずに、暖炉の前へ行く。
パチ、パチパチ、パチッ…、木が焼ける音が、部屋に響く。

数分して、アレルヤが戻る。

「お風呂沸いたよ、刹那、先に入って」
「……アレルヤは」
「僕は洗濯物干しちゃうから」
「風邪引く…一緒に……」

刹那が、冷えた身体のアレルヤの胸に顔を埋める。
暖炉に当たっていた身体を抱き締め、アレルヤがは言う。

「お風呂、そんなに大きくないよ?」
「何時ものように入ればいい」
「……しちゃうかも」
「出来れば、我慢してほしい…」

二人は幾度も身体を重ねた関係、恋人同士。
二人は惹かれ合うかのように口付け、浴室へと移動した。



「少し熱いかな…?」
「俺は何ともない。アレルヤが裸でぱたぱた動いてるから、身体が冷えたんだ」
「ぱたぱた動いてたかな?」
「動いてた、恋人をほったらかして…」
「刹那の為に動いてたんだけど?」

裸のまま抱き合った形で湯舟に二人。
珍しく、刹那が抱き着いていた。
急な甘えっぷりに、苦笑いをしながらも嬉しいアレルヤ。
自分よりも一回り小さい背中を優しく抱き返す。

「どうしたの?今日は珍しいくらいに甘えんぼさんだね?」
「…寒いだけ」
「お風呂で寒いの?浸かってるのに…」

刹那の背に置かれた手が、下へと下りる。
腰を撫で、双丘を揉む。

「あれ、るや…」
「今日の刹那、甘えんぼで可愛いから、我慢できないかも…」

濡れた唇を塞ぎ、舌を絡め、細い腰を強く抱き、刹那を離さないアレルヤ。
刹那が、水面を揺らす。

「んっんふ…んぁ、ん…っ」

荒い息が室内に反射し、響く。
聞こえるは、二人の息と舌の絡む水音。

「んは…っぁ…ふ、ん…」
「刹那、勃ったね…」

密着した身体に、不自然な熱を感じるアレルヤ。
それが何なのかは解っていて。

「刹那、慣らそうか」
「…うん……」

刹那の蕾へ指を滑らす。
勿論、空いている手は、刹那の熱い起立へ伸びる。

「あ…っぁあっ、んぁ…」

感じる二カ所を同時に攻められ、既に射精寸前の刹那は、湯を汚し、二本の指をくわえていた。
指をくわえるそこは、湯の侵入を許し、水音を鳴らす。

「あれるやぁ…っも…っ、だめぇ…っ!」
「ん?もう入れて欲しい?」
「ぁひ…っいれて…っおっきい、のいれてぇ…っ!!」

唇を重ね、深いキスをし誘えば、アレルヤは笑みを零す。

「良く出来たね、刹那…今あげるからね…」

指を引き抜き、刹那の腰を自分のそれへ導く。
蕾へ熱の塊を宛がえば、刹那の息遣いが荒くなる。

「可愛い…いっぱい感じるんだよ…!!」

刹那の蕾を割り、湯と共に中へ侵入していく熱。
その勢いは激しく、刹那の奥を突いた。
刹那の口から、甘く高い声が漏れる。

「凄い…今日の刹那、いつもより熱くて、締まりが良い…っ」
「ひぁっあぁんっ!あっきもちぃよぉ…!!」
「うん、僕も久々だから、凄く良い…!」

互いに熱を擦り合い、絶頂へ向かう。

「あっいくっ!も、いっちゃう…!!」

口の端から唾液を流しながら、アレルヤへ快感を訴える刹那。
アレルヤは、それに答え動きを速め刹那を攻めた。
中をえぐるように奥を突く。

 
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