機動の書庫 二号舎

□そんな事許せるかっ
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「なんで、こんな事に…」

地上、刹那の住むマンション、自室。
刹那は、左足と右腕に包帯を巻いていた。
刹那が怪我をしたのだ。


何故こうなってしまったかと言うと、ニホン経済区画で刹那が買い出しに出ていた時だった。
歩道を歩いていると、一人の少女が道路を渡ろうとしていた。
刹那は何気なくその娘を見ていたのだが、車の音に気付く。
視線を音の方に向ければ、少女が渡っている向こう。
少女は気付いていない。

危ない…!

思うよりも早く、身体が動いて。
刹那は少女を庇って車に当たってしまった。
左足は、衝突された時に。
右腕は、少女を傷付けまいと受け身を取った時に。

怪我をした。

入院するように医者に言われたが、色々と面倒なので無理矢理入院を辞退した。

「暫くはミッションに出れない、か…」

鈍い痛みが襲うが、出された薬を飲まないわけにはいかない。
痛い身体を動かし、水を汲もうと立ち上がると、チャイムが鳴った。

「…はい」
「刹那っ平気か?!」
「ロックオン…」
「やぁ」
「平気か」
「アレルヤ、ティエリア…」

ドアを開けた先に居たのは、同じマイスターのロックオン、アレルヤ、ティエリアだった。

「スメラギさんが休暇をくれてね、お見舞いに行ってこいって」
「そうか…すまない…。中に入ってくれ」

中に入るように促せば、ロックオンが刹那を抱える。

「なっ?!」
「怪我してんだから、無理すんなっ」

ベッドに置かれ、刹那は目を・にする。
三人が、何やら始めた。
アレルヤはキッチンに立ち、ティエリアは薬を見て、ロックオンは家具を組み立ててる。
気付けば、結構な量の荷物。

「怪我してると色々大変でしょ?だから、あまり動かないで物を取れたり、簡単に食事が取れるようにって」
「スメラギさんが全て用意してくれた」

刹那は、あ、そう…有難う…と言い、また固まった。

さくさくと作業が行われ、かれこれ二時間。
部屋に新たな家具が置かれた。
ベッドサイドにテーブルとラック。
キッチンには食器棚。
風呂場には、タオルラック。
カーテンも、薄い青から淡い緑へ。
その他にも小物やら何やらが増えた。
部屋の印象ががらっと代わった。

「どうだっ♪」
「…凄いな」

何も無かった部屋が、生活感のある部屋に代わり、刹那は戸惑う。

「暫くはこっちにいるんだ。直ぐに慣れる」
「刹那が出れない間はミッションも少なくするみたいだから、誰かかれかは様子見に来るし」
「人といる生活に慣れようなっ!」

ん?

「待て、何か話が…」
「刹那、暫く入れ代わりで看病するから」

アレルヤが言った言葉に、再度固まり…。

「いらねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

マンション全体が揺れる程の怒りを響き上げた。










おまけ


なんだかんだ言って、刹那は三人に看病されて、一週間。
広い部屋が、少し狭く思えるようになった。
今日は、ティエリアが担当らしい。
朝早くにやって来た。

「世話になる…」
「気にするな。何かあったら言え」
「あぁ」

刹那とティエリアはあまり口数の多い方ではない。
部屋の中はしんとしている。

「…刹那」

ティエリアが、珍しく刹那を呼んだ。

「あまり話したくないのはわかる…だからと言って、何も言わずに我慢するのはやめてくれ」
「…我慢しているのは、ティエリアじゃないのか?」
「何故だ」
「こんな…ガキの面倒を見なきゃならないんだぞ…」

ティエリアが、呆れたように溜息を付いた。
ベッドに座る刹那の隣に腰掛け、頬に口付ける。

「心配でなければ、見舞になどくるか…」
「…ティエリア」

刹那の顔が赤くなる。
ティエリアは、そのまま抱き寄せ、刹那の温もりに浸った。




おわっとけっ!!!






宙様、お待たせ致しました!!
そして申し訳ありませんっ!!!(Sliding土下座)
リクに沿えてなくてごめんなさいっ!!
私の脳内にあったのは、刹那を可愛がる三人で…っ
趣味に走って申し訳ありませんでしたっ!
良ければ、貰ってやってくださいぃっ!!!

 

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