機動の書庫 二号舎

□sugar
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はぁ

一息

…はぁ

また一息



「何をそんなに溜息をついている」

溜息を付いている本人の肩を抱き寄せる。

「ティエリアは、俺と居て楽しいか?」
「そう言う刹那はどうなんだ」

問い返せば、詰まったような顔をする。

「た、楽しい、けど…」
「けど、なんだ」
「構ってくれない…」

あぁ、
構ってほしかったのか。

「ティエリアは、何時も本読んでる」
「声を掛ければ良い」
「邪魔しちゃ悪いと思って…」

何故、遠慮する?
恋人同士で?

「刹那、」
「なんだ」
「僕が好きか?」
「え…」
「僕は好きだ、愛してる」

そう、愛してる。

僕より少し低い背も、
人を射抜くようなその瞳も、
僕と居る時だけ出す甘えた声も、

統べて刹那だろう?

刹那の事なら、統べて知りたい。
それくらい、愛している。

「好きか?」
「…当たり前だろ…っ」
「なら、甘えなさい」

僕は、君の口からその言葉が聞ければ十分なんだ。
本当は、愛してる、と言わせたいけど、今はまだお預け。

「恋人に、遠慮するな」
「ん、良いの…?」
「刹那が甘えたいなら、甘えさせてあげる」
「…じゃあ、キス」

「…良いよ」

薄い顎を引き、キス。
柔らかい唇に、自分の唇を重ねると、鼓動が速まる。

「もっと、」
「わかってる」

何度も啄むキスをする。

ちゅ、ちゅ…ちゅ…

部屋に、響くはキスの音。
抱き締めれば、細い腕が背中に回される。

「キス、満足したかい?」
「ん、まだ…」

そんなに構って欲しかったの?
構えと言われたら、嫌と言うほど構うのに。
年下だからと遠慮する。

「ティエリア…もっと」
「うん、もっとしよう」

少し濡れた唇を、また奪う。
今度は、ディープに。
少し開いた唇を割って、舌を入れれば絡められる舌。
吸い付けば、鼻から抜ける吐息。

「っふ…、感じた?」
「うん…」

頷く刹那の頬は、朱く色付いていて。
性欲を掻き立てられる。

「刹那、セックス」
「…うん」
「しよう」
「…うん」

自然にベッドへなだれる。
今日は、刹那にさせてやる。
暫く、してないから、きっとしたいって言い出す。

「ティエリア…っ」
「解ってる」

僕が下に、刹那が上に。
刹那が、僕を好きに出来るように。

「好きにしていいよ?」
「…っぁ、ティエリア…」

最初はキス。
刹那は、キスが好きなんだろうか。
一緒にいる時間、一度は必ずする。

「ぁ、ふ…っ、ティエリアの唇、きもちぃ…」
「そう?僕は刹那の唇の方が気持ち良いけど」

髪を撫でれば、擦り着いてくる。

「も、だめ…っ」

……珍しい…。
…まぁ、仕方ないか。
一ヶ月も会ってなかったんだ。
その分、お預けされる。

「良いよ刹那、おいで」

自分より一回り小さな身体を抱き締めて、

愛してる

の、愛の言葉。

「今日は、うんと甘えなさい」
「うん…」
「刹那の望む事、叶えてあげる」
「ホント…?」
「あぁ、約束しよう」



君が望むものは 僕の望むもの


「今日は、離さない」



この気持ち、甘い甘い sugar




終わり



まず藍玉様、相互有難うございました♪
そしてすいません…!!
あ、甘くなりませんでした…っ(汗)
申し訳ありませ…(泣)
とにかく甘えたい刹那を書いてみました!!
こんなので宜しければ、貰ってください!!

相互有難うございました!!

 

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