Novel

□秋風
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「兼一さん何をしているのですか?」



柱の陰から縁側の方を覗いていた兼一は突然美羽に話しかけられてびくっとした。

「み、美羽さん。」


「何を覗いていますの?」

美羽は兼一が覗いている方をみるとそこには縁側で秋雨が本を読んでいてその隣にはしぐれが膝を抱えて座っていた。


「そんなところから覗いてもあの二人にはばれていると思いますが…」

美羽は二人に見つからないようにしている兼一に苦笑した。



「そうなんですけどね…美羽さん、あの二人結婚したんですよね。」



「ええ、とてもお似合いですわ」


美羽は嬉しそうに言った。そんな美羽とは対称的に兼一はびくびくしている。


「史上最強の夫婦…誕生なんですね…」


兼一は秋雨としぐれのコラボレーションにより自分の修行に何かとんでもないものを発明されるのではないかと思ってしまうのだ。


「兼一さん。か、考えすぎですわ」


美羽は怯える兼一をなだめるように笑顔で言った。
まあ美羽も同じような事を考えてないこともないのだが。


「でも…、なんか素敵ですわ〜夫婦っていいですわね」

縁側の二人を見て美羽は眩しそうに微笑んだ。

そんな美羽を見て兼一はいつか自分も美羽とそうなろうと心に誓ったのであった。




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