他BL
□勝負は既に始まっている
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「まぁ確かに元を正せば欲求なんてそんなもんですよね」
「話が分かる人は嫌いじゃないよ」
「でも気が向いたら食べて下さいねソレ」
指差したその先にはやはり紙袋。
限界を超えてしまったのか側面が破れていて、カップラーメンの類いがいくつか転がり落ちてしまっていた。
仕方無くそれらを拾い集めながらいつか魔が差したら食べてみようと考える。
「そういえば、これらはキミからのプレゼントだと考えれば良いのかい?」
「ギーマさんは私が一方的に贈りつけた物の代金を請求する人間に見えるんですか!?」
正直見える。 が口にはしない。
ワタシは曖昧に微笑んで茶を濁しておいた。
「さて、本題の勝負は良いのかい?」
「あぁそうですね! お願いします!」
そう言ってワタシはサメハダーを、彼女はジャローダを繰り出す。
と、その胴体に何か光る物が見えた。
よくよく目を凝らしてみると、そこに輝くは『おまもりこばん』。
視線を彼女に移すととても良い笑顔を目が合った。
「……なるほど、そういう事か」
彼女の抜け目無さに感心しつつ、ワタシは苦笑いを零した。
=END=
→あとがき