他夢
□宇宙色コンタクト
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世界は不思議で満ちている。
どんなに時代が進んだって、科学で説明できない事は山のようにある。
幽霊だって、妖怪だって、宇宙人だって、超能力者だって、UFOだって、UMAだって。
誰一人として『居ない』と決定的な証拠と論理を突きつけた人は居ない。
不確定だからこそ、人は惹きつけられる。
でも、私はそれを『確定』にしたい。
この世は謎で満ちている。
その不思議を証明したい。その謎を解明したい。
「あー、久しぶりの宇宙!」
ある日、私は人革連の宇宙ステーションを訪れていた。
非常に個人的な話だけれど、私は地上よりは宇宙の方が好きだ。
平凡に日常を過ごしている地上よりは、非凡に非日常を過ごせるからだ。
もちろん、私が宇宙に暮らしていたらこうは思わないのだろうけど。
「重力ブロック内で買い物でもしようかな………ん?」
私がこれからの行動プランをたてていると、騒がしさに気がついた。
出口ゲートに人々の視線が集中している。
私も好奇心に引きずられるように出口ゲートへ近づいた。
そこでは一人の男性が苦しそうにしていた。
決してそういうシーンでは無いのだけど、「orz」を思い出して少し笑った。
「テメェ、殺すぞ!」
その男は急に立ち上がったかと思うと、物騒な言葉を叫んだ。
独り言ではない。
確実に『誰か』に向けて叫んでいる。
周りの人々が引いている中、私だけは彼に興味をそそられていた。
私はこういう非日常的な事が大好きなのだ。