他BL

□アンダースカイ
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「おっ、やっと来たか刹那」
「遅れてすまない」
「別に待ってねーって」

中庭の木の陰に位置するベンチで俺達は待ち合わせをしていた。
ここは高い正午の日差しから避けるには打ってつけの場所だ。

「購買混んでただろ?ちゃんと買えたか?」
「あぁ。牛乳とカレーパンはなんとか」
「そんなんで足りるのか?背ぇ伸びねーぞ?」
「………分けてくれ」

しょーがねーな、と苦笑して見せる。
もちろんそう言われる事を予測して、弁当は多めに入れてきてるが。
どうも兄と言うか、親気分になって困る。
………そういう性分な自分が悪いとは分かっているけども。

「野菜も食えよー」
「分かっている」

弁当箱の蓋に刹那分のおかずを乗せていく。
ちゃんとバランスよく栄養が取れるように考えて。

「そういえばここに来る途中でティエリアに会った」
「へぇ。なんだ、連れて来れば良かったのに」
「いや誘ったんだが、日に焼けるのが嫌だと言っていた」
「ははっ。なんか想像できるな」

眉間に皺を寄せている姿が容易に想像できた。
確かにティエリアは外に居るより中に居た方がしっくりする。
体育の授業はどうしてるんだろ、アイツ……。

「お前こそ、あの双子はどうした」
「…………それ聞くか?」
「………いや、なんとなく把握した」

あの双子に関しては、誘う気すら起きなかった。
いやアレルヤは良いんだよ。うん。
問題はハレルヤだ。
あの究極の問題児をどうにか出来るのはアレルヤしか居ないだろう。


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