立海
□不当請求されて、夏
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「で?柳生は何がきっかけでギルザーを思いついたの?」
(ギルザー!?さっそく略されとる!?)
「以前切原くんからマンガを読ませて頂きましてね」
「マンガかい?」
「えぇ。野球マンガで、ライバル校の投手の投球からヒントを得ました」
「ミスフル!?お前華武の屑桐からヒントを得たんか!?」
「おや?仁王くんも読んでたんですか」
「お前……人を失神させた事があるモンを参考したモンを人にぶつけるな……」
「それは失礼しました」
「そんだけか……。次の試合でそれ使ったらどうじゃ?」
「無理ですよ。私次の試合は負けないといけませんから」
「あぁ……」
「俺見たかったなー。一発KOで試合最短記録更新する柳生」
「いや、オーダー組んだの幸村と参謀じゃろが」
「仁王くん、お代いらないんで入れ替わりませんか?」
「遠回しに負けろと!!?」
「はい」
「嫌じゃ。俺負けるん嫌いやし」
「俺だって嫌なんだよ。そんな事も分かんねーのかヘタレが!」
「だから急に素になんな!びっくりするじゃろ!」
「えー俺別に驚かないけど」
(そりゃそーじゃろ……)
「柳生。気持ちは分かるが、俺とのダブルスに支障が出るから出来れば止めて欲しい」
「あぁそうですね。では今回は残念ながら止めておきます」
「参謀も俺の心配はしてくれないんじゃな……」
「お前は不死身だからな」
「え?参謀の中の俺どんだけ誇張されとるん?」
「それにしてもお代は払ってくれないし、入れ替わってもくれないし……我が儘ですね」
「えー……俺が悪いんかそれ……」