創作テキスト

□兄弟
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兄弟



「白夜」
後ろから呼ばれ振り返る。振り返った先には見上げなければ顔が見えないくらい背が高い青年が目の前にいた。
「なんだよ、白暗…」
誰から見ても嫌そうな〜な顔をして呼びかけに応える。
「昨日頭が痛いって言って会議休んだだろ、もう大丈夫なのか?」
心配そうに白夜を見下ろす白暗に対して
「はは、テメーには関係ねぇだろ。オレのことなんかよりご主人様の心配でもしてやがれ、クソ白暗」
笑顔で言ってやる。だが明らかに目は笑っていない。そんな白夜の態度に負けずに、
「瞑なんかよりオレはお前が心配なんだよ!!」「っざけんな!!オレより弱いヤツなんかに心配されてたまるか!!」
白暗が大声なんか出すからついオレもムキになって大声を出してしまった。
「白夜、お前は大切な義弟だ。愛してるから心配でたまらないんだ」
真顔でこんな事を平気で真っ正面から言ってきやがるこの馬鹿義兄貴……………………………死ね。
「テメー愛されても嬉しくねぇんだよ!!いっぺんマジで死んでこい!!!!」
勢いでつい言ってしまった…さすがに言い過ぎたかなぁ〜と思ったら、
「一回死んだからこそ、お前が愛しくてたまらないんだ。お前にもらったこの命、お前の為だけに存在するんだ」
悲しそうな…苦しそうに言う。
「…………………オレはそんなコトの為に生き返らせたんじゃない……」
 

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